PyCon APAC 2023に提出したプロポーザルに関する調査報告

ニュースリリース
2024年9月26日
株式会社ビープラウド

2023年10月に開催された PyCon APAC 2023(以下当該イベント)において、当社が提出したチュートリアルのプロポーザルの査読において不審な採択評価があったという一部情報を受け、確認・調査を行いました。

当社取締役のプロポーザル採択会議への参加について

当該イベントの主催団体理事でもある当社取締役は、プロポーザル採択会議に不参加であったことを、 本人へのヒアリング・PyCon JP運営事務局への問い合わせにより確認しております。

PyCon APAC 2023チュートリアルへのプロポーザルについて

プロポーザルの提出先セッション

当社名義で提出したプロポーザルは、セミナー形式の定員制セッションであるチュートリアルセッションです。

チュートリアルはトークセッションがあるカンファレンスとは別の日に開催され、別途参加応募とチケットの購入が必要です。当該イベントでは、カンファレンスの前日に開催されました。

チュートリアルは過去のPyCon JPでも開催実績がありますが、有志の団体/企業が格安で学習コンテンツを提供する形式でした。当該イベントでは、3時間枠のプロポーザル募集が行われました。

プロポーザル内容

当社名義で提出したプロポーザルの内容は、応募要項に則り、データ分析ライブラリ「pandas」の基礎を3時間のハンズオン形式で学習するものです。

環境構築が不要な自社サービスを利用することを明記し、書籍をベースとした内容が含まれているため、該当書籍の参加者全員への無料提供の可否を確認しています。書籍の無料提供については、物品配布が不可の場合抜粋版資料の作成が必要なことから事前に確認したものであり、該当書籍の販売等の予定はありませんでした。

以下に、当社社員の個人情報を除いたプロポーザル全文を掲載します。

プロポーザル本文

# pandasデータ処理入門 - 『pandasデータ処理ドリル』著者が伝える、全体像の把握と学習のネクストステップ

## 概要
pandasは、表形式データの扱いに長けた強力なデータ分析ツールです。pandasを学ぶことで、表形式データの入出力や前処理、統合、分析、可視化などを一貫して行えます。
本チュートリアルでは、データ分析の各工程を実際にpandasを使って体験することで、pandas機能の全体像を把握します。そして、学習の次のステップとして、書籍『pandasデータ処理ドリル』から具体的な例を用いてpandasの強力な機能を紹介します。

## 詳細

### 説明
pandasは、表形式データの扱いに長けた強力なデータ分析ツールです。pandasを学ぶことで、表形式データの入出力や前処理、統合、分析、可視化などを一貫して行えるようになります。本チュートリアルでは、データ分析の各工程を実際にpandasを使って体験することで、pandasの機能の全体像を把握します。

### 対象者
* pandasを初めて学ぶ方
* pandasに入門したが、全体像を学び直したい方

### チュートリアルのアウトライン
* 導入(本チュートリアルの目的、全体の流れの説明など)(5分)
* Jupyter Notebook / PyQの使い方 (10分)
* pandas体験(合計2時間)
  * pandasの基本を学ぼう(30分)
    * pandasとは
    * DataFrameとSeriesとは
    * データの読み込み
  * データを確認しよう(20分)
    * DataFrameの確認
    * データの絞り込み
  * データをクリーニングしよう(30分)
    * データのクリーニングとは
    * 欠損値の除去
    * データの置換
  * 列を追加しよう(10分)
    * 列の追加と演算
  * データを統合しよう(10分)
    * DataFrameの連結
  * データを集約しよう(10分)
    * グループごとの統計量
  * グラフを描画しよう(10分)
    * グラフの描画
  * まとめ(5分)
* 次のステップ: pandasの他の機能の紹介(合計15分)
  * 書籍「pandasデータ処理ドリル Pythonによるデータサイエンスの腕試し」紹介 (3分)
    * データ処理で困った際に、対応する手法を逆引き
  * 書籍を使って、pandasの強力な機能を紹介(9分)
    * 例: スタイル、文字列処理
  * より深く学ぶには(環境の紹介、学習方法の紹介)(3分)

### 学習環境
本チュートリアルは、実行環境としてオンラインPython学習サービス「PyQ(パイキュー)」を利用します。PyQは環境構築が不要、ブラウザだけで学習できるPython学習サービスで、Jupyter Notebookをブラウザ上で利用できます。

## 補足

### トラックの分類について
「データ処理」「分析」などの適切な選択肢がなかったので、「その他」を選択しました。もし他のカテゴリの方が適切であれば変更可能です。

### 書籍のプレゼントについて
ガイドライン上可能な範囲で、チュートリアル中に紹介する書籍「pandasデータ処理ドリル Pythonによるデータサイエンスの腕試し」を参加者に配布したいと考えています。
採択となった場合、全員配布可/数冊のプレゼント可/配布不可等、基準をお伝え頂ければ幸いです。
  

スポンサーブースの書籍サイン会について

当該イベントのカンファレンス1日目に、出版社主催の書籍サイン会が実施されましたが、当社並びに前述のプロポーザルとの関与はありません。

当社の公式SNSで、当社所属メンバーの個人的な技術活動を応援する目的で告知支援を行いました。

しかしながら、サイン会での対象書籍の著作権は当社所属メンバー個人または出版社に帰属しているものであり、前述のプロポーザルで紹介した当社著作物とは別の書籍です。